2013年5月7日火曜日

2013年国民平和大行進

 今日(5月6日)、2013年国民平和大行進の東京-広島コースと北海道-東京コースがスタートしました。
 東京・夢の島の第五福竜丸展示館前で出発集会が行われ、13時に国民平和大行進は出発しました。参加者は、核兵器廃絶、新基地建設反対、憲法9条守れ、原発再稼働反対を訴えながら行進し、東陽公園と坂本町公園の2カ所で休憩をとり、東京八重洲口前を通り、外堀通りを新橋駅銀座口で右折、西新橋から愛宕を通り御成門、そして増上寺前を通り芝公園の平和の灯まで歩きました。御成門のあたりで雨が降り始め、予期せずに濡れてしまいましたが、無事に初日の行進を終えることができました。(写真は、永代橋で撮影したもの)
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2013年5月6日月曜日

ラストメッセージ 井上ひさし「木の上の軍隊」(NHKスペシャル)

 5月4日放送のNHKスペシャル「ラストメッセージ 井上ひさし“最期の作品”」で、彼が死の間際まで書き上げたいと願っていた未完の戯曲「木の上の軍隊」が上演されるまでのドキュメンタリーを見ました。
 2010年に他界された井上ひさしさんが 最後まで書こうとしていた「木の上の軍隊」は、戦中戦後、2年の間ガジュマルの木の上で生活した兵士の物語でした。(演出:栗山民也、脚本:蓬莱竜太)
 井上ひさしさんの娘の井上麻矢さんが、亡き父の想いを知るために、沖縄で父の足跡を追いかけます。井上ひさしさんをガマに案内した女性は、「耐えていらっしゃるみたいな感じで、私もこんなつらい話をしていいのかな」と当時を回想していました。また米軍・嘉手納基地を視察した井上ひさしさんの言葉が録音されて残っていました。基地の想像を絶する現実にショックを受けたこと、それを押し付けている本土の人間の一人として腑抜けだと思ったことを、井上ひさしさんは語っていました。
 ガジュマルの木の上で生き抜いた二人の兵士の物語は、沖縄の歴史のひとつのエピソードで終わらすことのできない史実です。私たちが、沖縄戦や基地問題を考えるとき、戦争・軍隊の過酷さ、亡くなった無数の住民の無念、その中でも生きぬいた人間の宿命に想いを寄せて、はじめてそれを理解できるものなのだと、このドキュメンタリーを見て思いました。
 こまつ座&ホリプロの「木の上の軍隊」…私はまだ観る機会を得ていませんが、 5月10日・11日に名古屋公演(会場:名鉄ホール)、5月16日~19日に大阪公演(会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)と続きます。
http://eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002091157P0050001P006001P0030004P0030002P0030005P0030001P0030006
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2013年5月3日金曜日

憲法を草の根で守るとき 憲法記念日の集い(千葉市)

 今年の憲法記念日は、憲法9条「改正」に執念を燃やす自民党・安倍政権が、まず96条を改悪して、憲法改正発議を国会議員の過半数の賛成で行えるようにすることを、この夏の参議院選挙の争点にするという情勢の中でむかえました。千葉市文化センターで開催された「5・3憲法記念日の集い」には、昨年を上回る450人が集まり、憲法96条改悪のねらいを学び、ひろく知らせていくこと、安倍政権の暴走をストップさせ、憲法をくらしと政治に生かしていくことを確認し合いました。
 この「集い」は、千葉県憲法会議と憲法改悪反対千葉県共同センターの主催で行われ、文化行事として、アルパという中南米の民族楽器(ハープ)を奏でるアンサンブル「グルーポ・エルマナス」のみなさんによるすてきな演奏で始まりました。アルパ(写真)は、奏者手前側の太い支柱が反響板になっていて、とても張りのある豊かな音色を響かせます。また、奏者が着ているのはパラグアイの民族衣装で、ステージに華やかさをそえていました。DSC00867.jpg
 記念講演は、小林武さん(沖縄大学客員教授/憲法学専攻、法学博士、弁護士)が、「憲法を草の根で守るとき-沖縄で考える」と題して話されました。以下レジュメの骨子です。
 Ⅰ 憲法 未曾有の危機に-「過激な国家主義者の内閣」がもたらしたもの
 Ⅱ 沖縄と憲法
  1 沖縄に今投げかけられている「負担軽減」の難題=政権の傲慢
  2 沖縄から見る「4.28」(主権回復記念式典)
   O 講和条約による「主権回復」の意味するもの …まさに「屈辱の日」
   O 講和条約以降の沖縄 …基地被害と米兵犯罪に生活を脅かされる
  3 日本国憲法-本土では「66年」、沖縄は「41年」
   O 憲法を27年間奪われた沖縄
   O 沖縄にとっての安保(日米安全保障条約)
 Ⅲ 憲法を憲法でないものにする安倍改憲
  1 憲法=人類の知恵が生み出したすぐれもの-「ナショナルプライド」としての日本国憲法
   O 人々の自由と権利(基本的人権)を守るために、国家権力の手を縛る(=立憲主義)
   O 国民主権の日本国憲法-天皇の「4.28」式典への出席問題を考える
  2 平和憲法は私たちの安全確保の基盤
   O 世界各国の憲法の平和主義より、一歩先を歩む
    …前文「平和的生存権」、9条「戦争の放棄」「戦力の不保持・交戦権の否認」
   O 現今の東アジア情勢と日本国憲法
    …非暴力・不服従・非武装の抵抗という根本的な姿勢をもって、問題を平和的
      に解決する努力
  3 自民党改憲草案は、立憲主義原理の墓場
 Ⅳ 安倍改憲にどう立ち向かうか-草の根の役割
   O 憲法改正手続き(96条)の「改正」が現今の焦点 …立憲主義の根本に関わる問題
   O 安倍首相の改憲イデオロギーの特徴をつかむ
   O 96条を守る国民の広汎な結束/草の根の憲法運動への格別の期待
      (憲法会議、九条の会)
   O むすびにかえて …憲法選挙としての参院選DSC00871.jpg

2013年5月2日木曜日

第84回中央メーデー開催

 今日(5月1日)、第84回中央メーデー集会が、東京・代々木公園で開かれ、約2万1千人が参加しました。
 全労連の大黒作治議長はあいさつの中で、安倍政権がつくっている成長戦略を「働く人を犠牲にするもの」と批判し、「賃上げの実現こそ、デフレ打開の道だ」と訴えました。
 全国各地でも集会が行われ、労働者・国民の生活と権利の向上、安倍政権の「成長戦略」の名による解雇自由化や残業代ゼロ法案など労働法制改悪反対、原発ゼロ、TPP交渉参加阻止、消費税増税中止、貧困と格差の解消、憲法改悪反対を掲げて、デモ行進を行いました。
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第84回中央メーデー宣言

 私たちは本日、労働者・国民の団結と連帯の力で第84回中央メーデーを成功させました。
 集会では、すべての働くものの連帯と共同の力で、くらしと雇用を守り、憲法がいきる安全・安心社会の実現をめざすことを確認しました。

◇すべての労働者のみなさん
 安倍政権は高支持率を背景に、一度国民が「NO」の審判を下した構造改革・新自由主義路線への回帰を強め、日米同盟の再強化をはかろうとし、インフレと景気回復の二極化を促進・拡大する「アベノミクス」、増税や社会保障制度の大改悪で貧困の連鎖、格差拡大をもたらそうとしています。とりわけ財界・大企業の要求に応え、「成長戦略」の名のもとに、解雇自由化や残業代ゼロ法案、「多様な正規」という名の非正規労働者の拡大、労働者派遣法の緩和など働くルールや労働法制を根本から破壊する「労働ビッグバン」を強行しようとすることは重大です。そのうえ、国家公務員に続く地方公務員の退職手当や賃金引下げは地域を疲弊させ、地域経済にも多大な影響を及ぼしかねません。
 また大震災から2年経った今も、原発事故の収束・賠償問題や復興は進まず、31万人が避難生活を続けるなど、被災者は復興の遅れに対する憤り、風化への不安をかかえながらの生活を余儀なくされています。

◇すべての労働者のみなさん
 この間、私たちが主張してきた「大企業の内部留保を社会的に還元しろ」の声はいまや大きな社会的世論であり、国民的大義となっています。今年の春闘ではマスコミや多くのエコノミストが「賃上げでデフレ脱却」と主張し、政府も不十分ながら経済三団体に「報酬引き上げ」を要請しました。しかし、大企業の対応は一時金引上げや正社員中心の賃上げでしかありません。労働者の35.2%が非正規労働者という中で、「すべての労働者の賃上げ実現」こそ、日本経済回復の道です。生活保護費削減や年金引下げなど社会保障制度の大改悪に反対し、労働時間短縮、長時間過密労働の根絶、全国一律最賃1000円以上の実現など春闘での要求前進に向けて、引き続き職場・地域からの取り組みを進めていきます。増税・TPP参加に反対し、原発再稼働など安倍政権の暴走を許さず、早期復興、原発ゼロの実現、憲法96条の見直しなど憲法改悪に反対するたたかいを強めていきます。

◇すべての労働者のみなさん
 今も7割の国民が「原発ゼロ」を求め、官邸前行動に呼応する行動が全国各地でおこなわれています。オスプレイ配備撤回やTPP参加に反対する一点共同も拡がっています。国による地方公務員賃下げ強要に全国市長会がアピールを出すなど、地方自治を侵す強権発動に批判が強まっています。また、ここ数年間の最賃引き上げや公契約条例制定運動の前進、大企業の違法行為を断罪、非正規労働者を正社員として認定した山口地裁判決、中国人研修生訴訟での長崎地裁・勝利判決は全国でのたたかいによる大きな成果です。
 世界的にも貧困解消と格差是正、最低生活保障を求める運動は共通の課題です。ヨーロッパ各国での教育・福祉予算の削減や緊縮策に反対する労働者のたたかい、アジア各国での最賃引き上げ、欧米での「富裕層増税」を求める世論と運動が広がっています。
 間近にせまった都議選、参院選は安倍内閣の暴走にストップをかけ、国民本位の政治転換にむけた絶好のチャンスです。すべての働く仲間の力を総結集し、「すべての労働者の賃上げと長時間過密労働の是正、安定した雇用と仕事の確保、中小企業支援、社会保障拡充、震災の早期復興、原発ゼロ、憲法改悪反対」のたたかいを飛躍的に前進させましょう。
 働くものの団結万歳! 世界の労働者万歳! 第84回中央メーデー万歳!

 2013年5月1日
         第84回中央メーデー集会