2012年7月17日火曜日

「さようなら原発10万人集会」に17万人集まる

7月16日、東京・代々木公園で開かれた「さようなら原発10万人集会」は、猛暑の中にもかかわらず、17万人もの人々が集まり、正午から歩行者 天国になった道路も埋めつくし、「原発再稼働反対」「原発ゼロ」の国民世論を大きくアピールしました。この集会の呼びかけ人は、内橋克人さん、大江健三郎 さん、落合恵子さん、鎌田慧さん、澤地久枝さん、瀬戸内寂聴さん、辻井喬さん、鶴見俊輔さんと先日幕張メッセで開かれたフェス「NO NUKES 2012」の発起人・出演者の坂本龍一さんです。
 私は、10時半頃会場に着き、第2ステージでリハーサル中の、アイドルグループ制服向上委員会の「ダッ!ダッ!脱・原発の歌」を聴いた後、原宿駅方面の第4案内カー前に行って、福島原発の被災者を支援する弁護士さんのお話などを聞きました。
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 12時に職場の仲間と待ち合わせの場所に行き、千代田線代々木公園駅方面から押しよせる人波を眺めていたら、「全労連新聞」号外が配られました。ここで は紹介しませんが、1面も2面もなかなかいい企画です。13時半から新宿中央公園までの2.7キロメートルのパレードを歩きました。いつもならそんなにバ テることはないのですが、とにかく猛暑が厳しくて、ペットボトルの水も出発前に飲みつくしてしまい、パレードの後半は声が出ませんでした。 (>_<)
 解散地点で、「しんぶん赤旗」号外が配られ、蟻が群がっているように人々が写っている上空のヘリコプターからの写真、横断幕や手作りの団扇を持って生き生きとした表情の女性や親子連れの写真などを楽しむことができました。DSC00191.jpg

2012年7月7日土曜日

教育の統制と公務員バッシングを考える

今週は、東京・石原都政下の学校における「国旗・国歌強制」及びトップダウンの教育改革の問題、橋下大阪市長による公務員バッシングと大阪「教育基本条例」「職員基本条例」の問題を考える2つの催しがありました。
 ひとつは、7月6日、東京「エデュカス東京」で開催された「橋下・『維新の会』のねらいを暴く交流集会」(主催:全労連・大阪労連・自治労連・全教)で、130人が参加しました。
講演は、小森陽一さん(東京大学大学院教授)の「『条例案』が示した橋下氏の人間観、政治観」、野田正彰さん(前関西学院大学教授)の「危険な政治家、 『ハシズム』の特徴と危険」、西谷敏さん(大阪市立大学名誉教授)の「橋下市政と公務員労働者」が行なわれ、橋下「維新の会」が、職務命令と厳罰によって 公務員の権利と教育の自由を奪い、競争主義で労働者を分断して、学校や自治体を社会的統制の道具にしようとしていることが浮き彫りになりました。続けて大 阪市労組、大教組、国公労連をはじめ公務員労働者の権利侵害とたたかう労働組合から、くらしと福祉・教育の切り捨てを許さない運動の発展と市民との共同の ひろがりについて報告がありました。
 私が印象に残ったことは、西谷さんのお話しのなかで、労働者の権利を侵害する条例は憲法違反だと追及しても、橋下氏はそれを何とも思っていないこと、市 民の一部にも「職務命令に従うのは当たり前だ」とその違法性を問題視していないことにふれ、憲法が保障する基本的人権は、長い歴史のなかで、(暴君の独裁 や資本家の横暴に対抗して市民・労働者が)勝ち取ってきた尊いものであり、その精神をしっかり身につけていく必要があるということです。
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 もうひとつは、7月4日、東京「弁護士会館」で開かれたシンポジウム「学校に心の自由はあるのか」(主催:東京弁護士会・日本弁護士連合会)です。
 シンポジウムのパネリスト渡部謙一さん(都留文科大学)は、都教委が都立高校の入学式・卒業式に「国旗掲揚・国歌斉唱」の細部にわたり校長に職務命令を 出させて、それに従わないものを処分するといった強権的な教育行政の実態とそれによってもたらされた教育現場の苦難について、太田健義さん(弁護士)は、 大阪・門真三中「君が代」不起立処分取消訴訟の裁判の経過と東京の裁判における最高裁判決の問題点について、尾木直樹さん(教育評論家)は、教職員や公務 員へのバッシングが強まるなかで市民とつながることの必要性と子ども・青年の人権感覚を育てる教育実践の課題について話されました。
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2012年7月1日日曜日

最高裁は「表現の自由」を守れるか

表題は、6月30日に東京・「星稜会館」で開催された「6・30国公法弾圧事件シンポジウム」のタイトルです。このシンポジウムには、370人が集まりました。
 国公法弾圧事件とは、国家公務員が休日に職務と関係ない地域で日本共産党のビラを配布したことが、政治活動を禁止している国家公務員法違反であるとして逮捕、起訴された二つの事件のことです。
 講演は、ジャーナリストの青木理(おさむ)さんが「公安警察の言論弾圧の実態」、続いて憲法学者の青井未帆さんが「国公法事件が『憲法』に問いかけるもの」を話され、その後、弁護士の加藤健次さんを加えてパネルディスカッションがおこなわれました。
 青木理さんは、公安警察が、共産党員を陥れるためにさまざまな違法捜査を隠れて行なっていること、刑事ドラマにも出てくる「裏の管理官」がその指揮を執っていることなどを赤裸々に話しました。
 青井未帆さんは、最高裁の判例になっている「猿払判決」の問題点に触れながら、基本的人権である「表現の自由」は国家公務員であっても尊重されなくては いけないこと、ビラ配布は社会一般にとって大切な表現手段であり、その自由は保障されなくてはいけないことを話されました。
 シンポジウムの最後に、裁判をたたかっている堀越さんと宇治橋さんが、無罪判決、違憲判決を勝ち取るためにたたかう決意を表明されました。
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