2012年6月30日土曜日

首相官邸前デモ最大規模20万人!「原発再稼働反対」

先週、4万5千人が集まった「原発再稼働反対」のデモは、6月29日、さらに拡大して20万人が集まりました。
主催者も人数把握がなかなかできなかったようですが、ヘリから撮影された映像など総合的に判断した数字だと思います。開始の午後6時にはすでに歩道に長蛇の列ができて、7時前には車道にあふれ、7時半頃には車道も埋め尽くしてしまいました。
 この様子は、テレビ朝日の報道ステーション、TBSのNEWS23クロスで詳細に報道されました。
 ツイッターで「許せない」と声が上がったのが、官邸で野田首相が「大きな音だね」とSPに言ったことです。原発事故で大きな犠牲を払った福島の人たちの 苦しみと怒り、大飯原発再稼働により命の危険にさらされようとしている福井と京都など近隣の府県の住民の不安に対して、政府の長がまったく人間の心を知ら ないコメントです。
 大飯原発だけでなく、全国にある原発が再稼働にむけて準備を始めつつあります。原発ゼロの日本をめざして、市民のデモは終わらないことでしょう。
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【追記】
私は、平和について考える若い人たちの励ましになればと考えて、ブログやツイッターを始めました。
でも今は、若い人たちの行動力やまっすぐな気持ちに、私の方が励まされています。
「未来を変えよう」
「子どもを守れ」

2012年6月24日日曜日

いのちと暮らしを守れ! 怒りの6・23国民大集会

今日、東京・明治公園で、「いのちと暮らしを守れ! 怒りの6・23国民大集会」が開かれ、2万4000人が参加しました。野田政権は、税と社会保障の 「一体改革(改悪)」を週明けにも強行しようとしています。与党民主党と、自民党、公明党の三党が談合して、世論に背を向けて、消費税増税をしようとして いるのです。年金制度の維持や、社会保障にお金がかかるのは事実です。しかし、ヨーロッパの国々では、企業が社会保障の費の負担を多くしています。企業は 経済活動によって利益を得ています。その利益は消費者がもたらしてくれるものですから、それを社会に還元する。こうしたことが当然のことと考えられていま す。日本では、かつての自民党政権も、いまの民主党政権も、財界には頭が上がらず、財界いいなりの政治を国民に押しつけています。原発の再稼働も、多くの 国民が反対の声を上げているのに、財界の意向をくんで強行しようとしています。昨日の首相官邸前の4万5000人デモと今日の2万4000人国民大集会に 集まった人々のパワーでこの政治を大きく転換させていきたいものです。
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アピール

 本日、私たちは東京・明治公園で、全国から2万4000人の参加で「いのちと暮らしを守れ! 怒りの6・23国民大集会」を開催しました。
 政権交代に託した期待や願いを裏切って、野田民主党政権は、社会保障・税の「一体改革」にむけて、消費税増税で国民への負担を強め、大企業には減税し、子ども・子育て新システム、年金切り下げ、医療費負担増などによる社会保障制度の大改悪ねらっています。
 民主・自民・公明3党の「修正協議」によって、今まさに消費税増税法案の成立強行がねらわれる重大局面をむかえています。消費税10%への増税と社会保 障改悪による国民負担増は20兆円にもなり、「これでは暮らしていけない」と怒りが急速にひろがっています。各種の世論調査でも、消費税引き上げ反対の声 は国民の過半数を超えています。こうした状況は、私たちの運動が作り出していることにあらためて確信を持ち、増税法案の廃案にむけて総力を挙げてたたかい ぬきましょう。

 東日本大震災から1年3か月が経つのに、被災地の生活と生業(なりわい)の再建はいまだにすすんでいません。そのうえ、福島原発事故では全面賠償に背をむけ、各地の除染対策などもすすんでいません。
 こうしたなかにあって、野田内閣は大飯原発の再稼働を決定しました。原発からの撤退を求める国民世論に真っ向から挑戦する暴挙であり、断じて認められません。全国から緊急に怒りの声を集中させ、再稼働を阻止しましょう。

 自公政権の「構造改革」で痛みつけられた労働者・国民の状態は、民主党政権のもとでさらに悪くなるばかりです。年収200万円以下の労働者が5年連続で 1千万人を超えています。孤立死や餓死が社会問題になるなか、野田内閣は最後のセーフティネットの生活保護の改悪や、労働者使い捨ての有期労働契約法制を ねらっています。
 消費税大増税、社会保障大改悪反対、TPP参加反対では全国的な共同が大きくひろがっています。原発ゼロをめざして各地で草の根からの運動が前進しています。先の沖縄県議選では、普天間基地の県内移設反対の意思が明確に示されました。
 今こそ、怒りを運動の力に変え、たたかいをいっそう強め、悪政阻止にむけて全力をあげましょう。憲法を守り生かし、要求を高く掲げ、国民の暮らし・いのちを守るために奮闘しましょう。

 2012年6月23日   いのちと暮らしを守れ! 怒りの6・23国民大集会

2012年6月23日土曜日

6.22緊急!大飯原発再稼動決定を撤回せよ!首相官邸前抗議

毎週金曜日の夜、首都圏反原発連合有志が呼びかけて行なわれている、反原発の首相官邸前抗議デモは、毎週規模を拡大し、今日は、およそ4万5千人が集ま り、「再稼働反対」「原発反対」「子どもを守れ」のシュプレヒコールをあげ続けました。この様子は、報道ステーション(テレビ朝日)でくわしく報じられま した。
デモにかけつけた作家の落合恵子さんは「再稼働をここで反対しておかないと、なし崩しになってしまう怖さがありますから、今ここでふんばらなかったら…。 本当に国民の生活の安定というけれど、命はどうするんだという問いかけは本当に今、切実だと思います」と取材にこたえました。また、報道ステーションで は、「再稼働反対」の市民の声が首相官邸の中にも響き渡っていることを報じました。
先週、1万1千人が集まったのに、大手マスコミはこれを無視しました。ツイッターなどで情報がひろがり、初めて行動に参加する人たちが多くみられました。お子さん連れの、ママ・パパの姿もありました。
来週はさらに多くの人たちが集まり、「再稼働反対」「原発反対」の声を上げるに違いありません。
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2012年6月19日火曜日

STOP TPP !! 市民アクション 有楽町で街頭宣伝

「STOP TPP !! 市民アクション」 は、6月18日、午後6時から有楽町「イトシア」前で、「TPP参加表明にSTOPを!! STOP TPP !! 市民と国会議員の街頭リレートーク」を行ないました。
「STOP TPP!!市民アクション」は、「排外主義でないTPP反対」を一致点とする市民団体・消費者団体、労働組合、NGO・NPOのネットワークです。4月 25日に「STOP TPP !! 1万人キャンドル集会」を共催し、今月は「STOP TPP !! 6月緊急アクション」を実施しています。その一環として、G20の場で政府がTPPへの参加表明をすることを阻止するため、街頭宣伝行動にとりくみまし た。
国会議員では、参議院議員の 紙 智子さん(日本共産党)が日本の農業を破壊するTPP参加を阻止するために奮闘する決意を語りました。また、消費者団体、労働組合、農民団体、医療機関な どの代表と新潟で農業を営む男性が、国民のくらしと食の安全を脅かすTPP参加を、断固阻止していこうと訴えました。
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2012年6月17日日曜日

大飯原発再稼働決定に全国で抗議行動

野田内閣は、6月16日、関西電力大飯原発再稼働を決定しました。
福島第一原発事故は、政府が想定しない過酷事故を起こして、深刻な放射能汚染により住宅、職場、農地、漁場が失われました。どんなに安全対策を施しても、 重大な事故が起これば核分裂反応を制御することができないということが1年3カ月前に明らかになったにもかかわらず、財界の利益を優先して、再稼働を決定 したことは許しがたいことだと思います。
日本の豊かな自然を利用して、水力、風力、地熱、太陽光の発電を適材適所開発して、送電距離を短くして送電途中での電力のロスを減らせば、必要な電力は確保できるはずです。
15日(金)の夕方から夜にかけて、首相官邸前に再稼働に反対する約1万人の市民が集まり抗議と怒りの声を上げました。DSC00001.jpgこの様子は、インターネットのUSTREAMで実況中継され、全国で多くの人が「再稼働反対」の声を上げました。
16日(土)は午前9時から市民が集まり再稼働決定に抗議しました。
大飯原発のある福井県に隣接する京都でも、16日夕方雨の降るなかで150人が集まり、抗議のデモ行進を行ないました。
【関連記事】http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-06-16/2012061601_01_1.html

2012年5月29日火曜日

小選挙区制を廃止し、比例代表制的な選挙制度に

5月23日、衆議院の政治倫理の確立・公職選挙法改正特別委員会で衆院の選挙制度について参考人質疑が行なわれました。そのなかで五十嵐仁氏(法政大学大 原社会問題研究所)は、小選挙区制の害悪について詳しく話され、比例定数を削減する案を「民意を切る改悪」だと批判しました。民主的な選挙制度がない限 り、議会制民主主義は絵に描いた餅です。国民の命と暮らしを守る政治を実現するには、小選挙区制を廃止し、比例代表制を主体とする選挙制度に変えていく必 要があると思います。(MITURU)
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 衆院政治倫理の確立・公職選挙法改正特別委員会(23日)で法政大学大原社会問題研究所の五十嵐仁教授が行った意見陳述を紹介します。

 1993年に本を書いて小選挙区制を批判し、連用制の問題点も指摘しました。小選挙区制に問題があることはこのときから明りょうでした。過ちを改めるには今が絶好のチャンスだと思います。
 小選挙区制は最悪の選挙制度であり、ぜひ廃止してもらいたい。
 小選挙区の制度的欠陥は第一に、多数と少数が逆転するからくりが仕組まれていることです。イギリスでは1951年と1974年の2度、総得票数と議席数が逆転しています。民主主義を口にするなら認めてはなりません。
 第二は、少数(の得票)が多数(の議席)に読み替えられるという問題です。2009年総選挙で、民主党は47%の得票率で74%の議席を得ています。
 第三に、多くの死票が出て選挙結果に生かされません。09年総選挙では、46%が死票になっています。
 第四に、「過剰勝利」と「過剰敗北」によって選挙の結果が激変します。
 第五に、政党規模に対して中立ではなく、小政党に不利になります。このように、小選挙区制は人為的に民意をゆがめる根本的な欠陥をもっています。
 実際にどのような問題が生じてきたか。
 政権の選択肢が事実上二つしか存在しません。小選挙区で当選するための「選挙互助会」的な政党ができました。「風向き」によって短期間で多数政党が交代 します。二大政党の間の有権者を奪い合うために相互の政策が似通ってくる。地域や民意とも離れ、議員の質も低下しています。
 制度改革についての議論では、連用制が提案されています。しかも、頑張ってほしいと有権者が小選挙区で票を投ずるほど、比例代表では減ってしまいます。民意がゆがめられ「正当に選挙された国会における代表者」という憲法前文に反する可能性があります。
 比例定数の削減案も出ていますが、日本の国会議員は国際的に見ても多くない。現在より少なくするのは反対です。身を切る改革と言われていますが実際は民意を切る改悪です。比例定数の削減は小選挙区の比率を高め、問題点や害悪を増大させるだけでしょう。
 小選挙区の「0増5減」案は当面の緊急避難であり、人口移動が続けばいずれまた是正が必要になります。抜本的改革を先延ばしする口実であってはなりません。
 民意の反映か集約かという論争も以前からありました。選挙は民意を議会に反映するためのもので、その民意を討論によって一つの方向に集約していくのが国会の役割です。議会で民意を集約するべき議員自身が選挙での集約などと言うのは自己否定にほかなりません。
 今日、「政治改革神話」が崩れ、見直しの議論がされているのは歓迎すべきことです。小選挙区制を廃止して比例代表制的な選挙制度に変えることで、より民主的で本当に国民の願いが国会に反映されるような選挙制度に改革していただきたいと思います。
(2012年5月26日「しんぶん赤旗」記事より)

2012年5月9日水曜日

高速ツアーバス重大事故に関して、自交総連が「見解と要求」を発表

関越道の高速ツアーバス重大事故に関して、自交総連が5月8日、「見解と要求」を発表しました。自交総連は、タクシー・ハイヤー、自動車教習所、観光バス労働者を組織する労働組合です。
 「見解と要求」では、「貸切バス事業は2000年に規制緩和されて以降、99年度から09年度にかけて、事業者数は2336が4392に88%も増える 一方、営業収入は5434億円が4474億円に減少している。大量の新規参入による過当競争、安売り競争が激化し、運転者には長時間で過酷な勤務と低賃金 が押し付けられ、バス運転者(乗合含む)の年間賃金は538万円から386万円に28%も低下している。」「規制緩和以降、旅行業者が貸切バスを活用して 高速道路を経由する2地点間の移動を目的とする募集企画旅行を販売する「高速ツアーバス」といわれる形態が急速に拡大した。高速ツアーバスは、道路運送法 にもとづく乗合バスの規制が適用されず、安全性など様々な問題が指摘されていたものであり、今回、事故を起こしたのも、この高速ツアーバスである。」「自 交総連は、規制緩和が強行される以前からその危険性を指摘し、過当競争が運転者の労働条件を低下させ、いずれ重大な事故がおきかねないことを再三にわたり 指摘してきた。にもかかわらず、あずみ野観光バス事故に続き、再び多くの人命が奪われる重大な事故が起きたことは誠に残念であり、対策が後手となり、的確 な対応となっていなかったという点で国土交通省はじめ行政当局、政府の責任はまぬがれない」と告発し、運転労働者の労働条件を改善し、安全運転で生活でき る賃金・労働時間を保障すること、政府が交通運輸事業の規制緩和策を検証し、必要な規制の強化をはかることを求めています。
 私のブログの中央メーデーの記事のなかで「競争至上主義で、労働者の賃下げと長時間・過密労働が横行するなかで、さまざまな弊害と生命の危険が生じてい ます。労働者の生活と権利を守ることは、国民の命と暮らしを守ることと直結する問題になっています」と書きましたが、改めてこのことを述べて警鐘を鳴らし たいと思います。
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関越道の高速ツアーバス重大事故に関する見解と要求
2012年5月8日 自交総連

1.4月29日午前4時40分ごろ、群馬県内の関越自動車道において、金沢発東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)行の夜行高速ツアーバスが道路左の防 音壁に激突し、乗客7人が死亡、乗員含め39人が重軽傷を負うという重大事故が発生した。バスを運転していた43歳の運転者は5月1日に危険運転過失致死 傷容疑で逮捕されたが、疲れていて居眠りをしていたと供述しているという。行程の545kmを交替運転者なしの1人で運転していた。
 バスのツアーを企画したのは大阪に本社がある「ハーヴェストホールディングス」という旅行会社、バスを運行していたのは千葉県の「陸援隊」という貸切バス事業者である。
2.すでに多くの報道等でも指摘されているように、この事故の背景には、規制緩和による貸切バス事業の過当競争激化、運転者の労働条件の悪化がある。
 貸切バス事業は2000年に規制緩和されて以降、99年度から09年度にかけて、事業者数は2336が4392に88%も増える一方、営業収入は 5434億円が4474億円に減少している。大量の新規参入による過当競争、安売り競争が激化し、運転者には長時間で過酷な勤務と低賃金が押し付けられ、 バス運転者(乗合含む)の年間賃金は538万円から386万円に28%も低下している。
 さらに規制緩和以降、旅行業者が貸切バスを活用して高速道路を経由する2地点間の移動を目的とする募集企画旅行を販売する「高速ツアーバス」といわれる 形態が急速に拡大した。高速ツアーバスは、道路運送法にもとづく乗合バスの規制が適用されず、安全性など様々な問題が指摘されていたものであり、今回、事 故を起こしたのも、この高速ツアーバスである。
 一般の貸切バスも含め、旅行を企画する旅行会社と運行を請け負う貸切バス事業者との関係では、過当競争状態にある貸切バス事業者の立場が圧倒的に弱く、 公示運賃を大幅に下回る低運賃や無理な運行計画が旅行業者から押し付けられる事例が蔓延、道路運送法違反の日雇い・アルバイト運転者の雇用なども増える傾 向が顕著になっていた。
 今回事故を起こした陸援隊という会社は、こうした貸切バス事業の問題点をことごとく体現しているような問題事業者であることが、その後の調べで明らかに なってきた。運転者は違法な日雇いで、自分の所有するバスで中国人向けバスツアーを違法な名義借りで個人営業、今回の金沢での休息期間中にも自分の所有す るバスの修理手配などをしていたと報道されている。まともな運行管理や点呼もしないという非常識な無管理状態で営業し、多数の道路運送法違反があったこと も明らかになっている。今回の運行は、旅行会社から別の2社を介在して受注したもので、東京-金沢往復を公示運賃の下限35万6500円(545km×2 日で試算)の半額以下の15万円で受注していたといわれている。同社は、もともと「インバウンド」といわれる外国人旅行客のツアーに特化していた会社で、 東日本大震災により外国人旅行客が激減する環境のなかで、生き残りのために安値をいとわない状態にあったと思われる。
3.こうした貸切バス事業をめぐる問題点は、07年2月に大阪で起きたあずみ野観光バスの過労運転・死傷事故をきっかけに社会問題となり、国土交通省が 08年9月に1日の乗務距離670km以上は交替運転者を配置することとした指針を定めたのをはじめ、10年9月には総務省行政評価局が貸切バスの安全確 保対策に関する行政評価・監視に基づき国土交通省等に勧告を行い、国土交通省では「バス事業のあり方検討会」を10年12月から開催、今年3月に報告をま とめたところであった。
4.自交総連は、規制緩和が強行される以前からその危険性を指摘し、過当競争が運転者の労働条件を低下させ、いずれ重大な事故がおきかねないことを再三に わたり指摘してきた。にもかかわらず、あずみ野観光バス事故に続き、再び多くの人命が奪われる重大な事故が起きたことは誠に残念であり、対策が後手とな り、的確な対応となっていなかったという点で国土交通省はじめ行政当局、政府の責任はまぬがれない。
 交替運転者の配置指針が1日670kmとされたことについて、自交総連は、その制定当初から、運転者の疲労の実態に合わず、500km以下とするように 国土交通省に要請してきた。また、この配置指針の距離が1日の運転時間の上限を9時間とした運輸規則の規定から算出されたものであり、さらにそのもとと なったのが厚生労働省告示の「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」の規定であることから、厚生労働省に対しても同告示の改正を申し入れてきた。
 総務省の行政評価の調査には積極的に協力して問題点の摘出に貢献した。その結果、的確な勧告がなされたにもかかわらず、それを受けた国土交通省の「バス 事業のあり方検討会」での論議は、勧告で指摘された点に真剣に応えないものとなっていることが中間報告の段階で明らかになったため、昨年10月には国土交 通省と同検討会に対して適切な最終報告とするよう申入れを行った。旅行会社の要求を断れず運賃ダンピングが常態化していることやインバウンドの問題点、ア ルバイト雇用の実態なども指摘して、改善を申し入れた。しかし、この要請の趣旨は生かされず、不十分な最終報告が今年3月に出された矢先に、今回の重大事 故が発生したのである。
 バス事業のあり方検討会報告の問題点は別添のとおりであるが、高速乗合バスと高速ツアーバスを一体化して新たな高速乗合バス規制に移行するというもの の、具体策は未定が多く、乗合バスに関しては従来より規制が緩和されるものである。さらに、貸切バス事業者に無理な運行と低運賃を押し付けている旅行業者 への指導・監督の強化は骨抜きとされ、運賃適正化は先送りされている。
5.交通機関にあって安全を担保するのは、直接、運転に携わっている運転労働者である。この労働者の労働条件を改善して、安全運転で生活できる賃金・労働時間を保障しない限り、真の安全は確保できない。
 政府は、この間の交通運輸事業の規制緩和政策を真しに検証し、必要な規制の強化をはかるべきである。
 国土交通省・観光庁・厚生労働省に対して、早急に以下の点の改善を求めるものである。

(1) 届出運賃(公示運賃)違反の是正措置を講じること。
また、法違反の日雇い・アルバイト運転者を一掃するため、監督・指導の強化をはかること。

(2) 低運賃や無理な運行(旅行行程自体が改善基準の拘束時間をオーバーしているもの等)を押し付ける旅行業者への監督・指導を強化し、罰則規定を創設すること。

(3) 高速ツアーバスの監査を強化し、高速乗合バス規制の緩和は行わないこと。

(4) 交替運転者の配置基準は1日500km以下とすること。

(5) 深夜運行は、運転者2人制(ツーマン化)とすること。

(6) 「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」を法制化すること。
当面して、①拘束時間1日13時間以内、②休息期間11時間以上、③運転時間1日7時間以内、④連続運転時間2時間以内とするなどの改善を早急に行うこと。

                      以 上