2012年11月26日月曜日

TPP参加は国をこわす道(1)

 突然の解散総選挙に踏み切った野田首相の狙いは、各方面からの反対が強まるTPP(環太平洋連携協定)参加を争点にして、選挙後に決行しようということです。財界が要求するTPP交渉への参加は、日本の農業を破壊し、医療を荒廃させることがこれまでも指摘されてきましたが、総選挙を目前にして再びこの問題を考える必要があると思います。
 全国農業協同組合中央会などが今月15日に開いた「TPP交渉参加断固阻止緊急全国集会」で日本共産党の志位和夫委員長があいさつし、決意を表明されましたので紹介します。
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 (前略)先日の所信表明演説で野田首相は、「守るべきものは守りながらTPPを推進する」といいました。(志位は)代表質問で「『守るべきものは守る』というが、『守るべきもの』とは何なのか、具体的に答弁せよ」と迫りました。そうしたら首相は「守るべきものは守ります」。これでは同じですね。ただ、そのあと、「世界に誇る日本の医療制度、日本の伝統文化、美しい農村は断固として守り抜く」といいました。しかし、そのすべてを破壊するのがTPP参加ではないでしょうか。TPPは「例外なき関税撤廃」を原則としています。これに参加してどうして「美しい農村」を守ることができましょう。TPPは「非関税障壁の撤廃」を原則としています。これに参加すれば、混合診療の全面解禁、医療への株式会社の参入などで、「世界に誇る医療制度」が破壊されてしまうことは、いまや明瞭です。TPPに参加して「守るべきものは守る」など、ありえないということを私はいいたいと思います。すべてを失って、丸裸にされ、アメリカに経済主権を丸ごと売り渡す「亡国」の政治には、日本共産党はみなさんとスクラムを組んで断固反対を貫くことを表明します。
 世論も大きく変化しています。全国の市町村の議会の実に9割がTPP参加反対を決議しています。いよいよ総選挙です。相手は「TPPを選挙の争点にする」といってきました。受けて立とうではありませんか。この総選挙で私たちは、TPPがいかに日本の農業にとって有害なのか、日本の経済にとって有害なのか、日本国民にとって有害なのか、徹底的に明らかにして、国民の多数がTPPに反対の意思を表明するようにがんばりたいと思います。みなさん、TPP賛成・推進の議員、政党には残らず総退場してもらおうではありませんか。日本共産党は、最後までみなさんとともにがんばりぬく決意を申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。
【「TPP交渉参加断固阻止緊急全国集会」日本共産党・志位和夫委員長のあいさつ】

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