2011年12月17日土曜日

イラク戦争終結 ~米軍の戦争犯罪を許せない

12月14日、オバマ米大統領は8年9か月に及んだイラク戦争の終結を宣言しました。
私は、プロフィールの画像に「No War on Iraq !」を使っているように、このイラク戦争が日本国憲法の平和主義、戦争放棄の理念から絶対に許すことができないと考え、戦争の無法を告発してきました。
憲法の前文に「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」と宣言し、第九条で戦争を放棄した私たち の国日本。その日本の当時首相だった小泉総理が、米ブッシュ大統領が開始したこの大義なき戦争に理解を示し、自衛隊を派兵するという重大な憲法違反の政治 を行なったことは、たいへんショックでした。
2003年12月に、イラクのフセイン大統領が拘束された後も、激しい戦闘が続き、たくさんのイラク人が殺され、米軍の兵士も死にました。2004年2月 陸上自衛隊本隊がサマワに到着し、給水活動の映像が繰り返し流されましたが、NGOによる給水活動の方がずっと効果があったといいます。2004年4月の ファルージャ掃討作戦では、白リン弾など様々な無差別殺戮兵器が使われ、無惨な死体が発見されました。日本人のボランティア、ジャーナリストがファルー ジャ郊外で拉致、拘束されました。米軍の戦争に日本が加担したことの罪深さを強く感じましたが、マスコミなどによる「自己責任」のバッシングはひどいもの がありました。
イラク戦争への自衛隊の派兵は憲法違反だという集団訴訟が各地でたたかわれ、2008年4月に名古屋高裁で違憲判決を勝ち取りました。
私は、平和憲法を持ちながら米軍基地を抱え、「思いやり」予算でアメリカの戦争政策を支えている日本という国の内部矛盾をこのまま放置することはできないと思います。平和憲法と日米安保条約のどちらを選択すべきかと言えば、もちろん日本国憲法です。
日本の平和憲法の精神を輝かせてくれるNGOがたくさんあります。そのことは、いろいろなところで紹介してきました。イラクで白血病やガンに苦しむ子ども たちを救うための医療支援を行なっているJIM-NETは、たいへん尊敬すべきものです。JVC(日本国際ボランティアセンター)やJANIC(国際協力 NGOセンター)など、日本にある多くの国際協力NGOが憲法の理念を生かした活動を行なっています。
2011年3月、日本をおそった東日本大震災の復旧・復興がまだ遅れている現状にあっても、こうしたNGOは、被災地で息の長い支援活動を行なっています。
イラク戦争を通して、深く考えさせられた日本の国際協力のあり方、憲法と日米安保の対立や基地問題について、これからも考え、発信していきたいです。イラ ク戦争は終わっても、イラク戦争の傷は、この先何十年も残ります。アメリカとその同盟国は、イラク戦争での過ちを謝罪し、賠償すべきです。

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